LCP デブリーフ(結果共有セッション)のステップ

0:プレ・デブリーフ

これはオプションです:デブリーフ前に、クライアントにレポートのいくつかのパートをあらかじめ見ておいてもらう場合です

(セクション:リーダーシップ・サークル・プロファイル、自由回答形式コメント、グラフレポート)

デブリーフ前にレポートを見てもらうと、リーダーが内省しデブリーフを受ける準備をする時間をもつことができます。

(レポートを事前に送るかどうかはコーチが選択してください。)デブリーフの前にレポートを送る目的は、デブリーフに取り組む前に、リーダー(クライアント)が気づきを得、順応し、スペースをもつことにあります。私たちの多くは内省的な思考家です。この時間に、クライアントがモデルの概要をざっとみたりコメントを読んだり、さらには結果を見たりすることでコーチとのデブリーフの時間をフルに活用したいというクライアントの願いを尊重することにつながります。

事前にレポートを送らない場合は、デブリーフセッションの最中にレポートを渡してください。

注意:コーチは、リーダーにレポートを送る前に、結果とコメントを見ておくようにしましょう。気になるコメントがある場合などは、レポートを共有するのはセッションまで待った方がよいこともあります。

準備のために:

デブリーフの前日の晩に結果のリンクをクライアントに送ります。自分のインタラクティブLCPレポートをクライアントが受け取ったことを確認し、いくつかのガイダンスをします。

例:

「お時間が許せば、事前準備として、セッションの前に以下のセクションに目を通しておいてください。

  1. リーダーシップサークルプロファイル概要 : モデルについての説明(動画を含む)
  2. フィードバックコメント(自由回答形式のコメント):フィードバック提供者からあなたについて寄せられたコメント。これらのコメントがあなたの成長にどのように役立つのかを振り返る時間をとることが重要です。
  3. 円形のグラフ:ざっと目を通してみてください。この時点では、理解できないことがあっても構いません。

デブリーフセッションの際にその他の部分も含め、コーチと一緒に結果を見ていきます。デブリーフセッションでご一緒できるのを心から楽しみにしています。」

コーチであるあなたもレポートに目を通し準備をすることができます。以下の点に目を向けましょう。

  • フィードバックコメント。何に気づきますか?
  • Greatness(素晴らしいところ):クリエイティブ側で 80%以上、67%以上、50%以上(強みが現れ始めている)(訳註:67%以上を「高スコア」とみるが、他の視点として80%以上が相補的に3カ所以上あるとextraordinary leader)
  • Greatness(素晴らしいところ):リアクティブ側で33%以下
  • 4つのサマリー指標。(それぞれをどのように説明しますか?)
  • ギャップ:自己評価と他者評価の差が25%以上のところ(訳註:25%以上が多数ある場合は特に目が行くところ)。自己評価が高いのはどこで、低いのはどこ?
  • ギャップ:自己評価と各カテゴリの他者評価。25%以上の差
  • ギャップ:ある特定のカテゴリに特に見られるものか?
  • リアクティブ、クリエイティブの間の引っ張り合い(ダイナミクス)。探求できるところはどこか考える。

1:ラポールの構築

クライアントと繋がりラポールを構築、守秘義務を確認します

クライアントが個人的な考えや感情について話すとき、彼らにとってこの場が心を開ける安全な場所だと感じてもらいたいとあなたは願うことでしょう。クライアントとの関係性を築きながらその思いは強くなっていきます。関係性が強化されると、より深くクライアントの物語やレポートについて共に探求することができます。

まず自分のことをクライアントに少し伝えるのが良いでしょう。あなたの個人的なことや仕事など。これは安全や信頼を構築します。そして、クライアントにもたくさん話してもらうように促します。2分ほどの短い時間です。

このデブリーフは、他のコーチングセッションと同様、守秘義務が守られており、コーチからは他の誰とも共有しないことを明言します。

クライアントと繋がりラポールを構築、守秘義務を確認します

クライアントが個人的な考えや感情について話すとき、彼らにとってこの場が心を開ける安全な場所だと感じてもらいたいとあなたは願うことでしょう。クライアントとの関係性を築きながらその思いは強くなっていきます。関係性が強化されると、より深くクライアントの物語やレポートについて共に探求することができます。

まず自分のことをクライアントに少し伝えるのが良いでしょう。あなたの個人的なことや仕事など。これは安全や信頼を構築します。そして、クライアントにもたくさん話してもらうように促します。2分ほどの短い時間です。

このデブリーフは、他のコーチングセッションと同様、守秘義務が守られており、コーチからは他の誰とも共有しないことを明言します。

2:アジェンダ

デブリーフの流れを説明します

もしあなたがコーチとしてLCP360のデブリーフを実施するのが初めての場合、楽に話せるようになるまではこのフレーズを使うと役立つでしょう。慣れてくればすぐに自分らしいスタイルや言葉を見つけることが自然にできるようになります。

デブリーフの90分の間に何がカバーされるのか、クライアントが知ることで安心できるので、まずはデブリーフの流れを説明します。:

「このデブリーフセッションでは、まず背景情報について少しお聞きします。〇〇さんの今の状況/環境について少し理解させていただくことでLCPの結果をより役立てていただけるからです。その後、〇〇さんの「リーダーシップの旅」のお話を少し伺います。〇〇さんのこれまでの人生の出来事を3つの時代から選んでお話しいただきます。これらが〇〇さんのレポートにもしかしたら影響を及ぼしているかもしれず、それを知る手掛かりになるかもしれないからです。その後、レポートを見ていきます。まずは少しオリエンテーション(説明)をし、それからフィードバックコメントやグラフを見ます。その後時間があればレポートの他の部分も見ていきましょう。質問やもっとよく見たいところなどがあればどんなことでもお伝えください。時間をとるようにします。〇〇さんのリードで進めていきましょう。質問やインサイト、またどんなインパクトがあったかなど、進めながら話し合っていきましょう。

リマインダー:

デブリーフが、緊張度の高い激しいものだとか、圧倒されて受け取りきれないように感じる場合もあります。もしちょっと休憩したいとか、すこし時間をとって一人で考えたいなど感じたときは、その時に教えてください。

デブリーフのプロセス

インタラクティブLCP 目次

背景情報・文脈:クライアントの現在の役割、今経験しているチャレンジ(難しいこと)、FB提供者をどのように選んだか

リーダーシップの旅:意味付け – 問いと得た学び – 過去の役割と経験

LCPモデルのオリエンテーション(説明):サークルの構造の概要。動画も使う

リーダーシップサークルプロファイル概要:プロファイルの説明

コメント:コメントをみて視点を得たり内省に誘(いざな)う

自由回答のコメント:フィードバック提供者からのコメント

グラフとサマリー指標:クライアントのグラフとサマリーを見ながらオリエンテーションを続ける。内側の結果を探求しその後外側の円の結果を見る。サマリー指標にも目を向ける。

グラフの結果:LCPのグラフを見る。自己評価とフィードバック提供者からの結果。

レポートのサマリー – あなたのリーダーシップの要約の指標

共に探求する:クライアントにとって最も重要なことについてコーチとクライアントが一緒にダンスをするところ。のこりのデブリーフの時間、このグラフのみにとどまってもいいし、もしさらなる理解や気づき、明確にしていくことに役立つ場合はレポートの別のところに触れても良い。

データとカテゴリ別のグラフ:各項目の関係性カテゴリ別のグラフやデータ、各項目と関連することなど

ソート(自己評価順、他者評価順):高スコアから順に並べた結果の表もある

気づきを深める:クライアントにとって何が重要/大切なのか、またクライアントは何に焦点を当てたいと願っているのかを理解し明確にする。

3:背景情報、文脈

クライアントの仕事上の背景情報・LCP関連の文脈を簡単に聞く

もしあなたがコーチとしてLCP360のデブリーフを実施するのが初めての場合、楽に話せるようになるまではこのフレーズを使うと役立つでしょう。慣れてくればすぐに自分らしいスタイルや言葉を見つけることが自然にできるようになります。

このデブリーフをより役にたつものにするために、これまでに受けたことのある360についてや、現在の役割、今回選んだフィードバック提供者について少し質問させてください。

  • このLCPを以前うけたり何らかの形で触れたりしたことがありますか?LCP以外の似たようなツールはいかがですか?(もし経験があるとクライアントが答えたら次も聞く)どのように役にたちましたか?どんな気づきがありましたか?(訳註:For my personal benefitは訳していない。日本では言わない方が自然と思ったため。あえて訳すと「これは私個人のためにおしえていただきたいのですが」)
  • あなたは自分をどのようなリーダー、人間だと思っていますか?私が知っておくと役立つことは何でしょうか?(訳註:後半の質問は返って混乱するから聞かなくて良いと思う)
  • あなたがこの役割に就いて/この会社に入ってからどのくらい経ちますか?ここでリーダーであるということはどうですか(あなたはどう感じていますか)?今のチャレンジ(直面していること)は?現時点での目標は?
  • 今回のLCPのフィードバック提供者について教えてください。どのように/なぜこの人たちを選びましたか?レポートを拝見すると合計xx人いますね。
    • 上司の上司、上司
    • 同僚
    • 直属の部下
    • その他
  • あなたのFB提供者について私が知っておくべき何か大切なことはありますか?もし「その他」の人がいれば、これがだれでどのような人(関係性)なのかを確認する

ありがとうございます。大変役に立ちます。それでは、次にこれまでのリーダーシップの旅の話に移っていきましょう。

4:リーダーシップの旅

以下の考察:

  • 現在にいたる比較的最近(キャリア形成期の後):特筆すべき瞬間・出来事・人・学びなど
  • キャリア形成期:リーダー、人、非常に重要な/自分を作ったような経験・学びなど
  • 自己形成期:人生の初期の頃の影響、人、決定的出来事、文化的影響など

デブリーフの際にリーダーシップの旅について話してもらい、パターンと鍵となる重要な瞬間が繋がることはとても大切です。リーダーシップの旅は、リーダーの思考のパターンや習慣を形作った非常に重要な体験、出来事、主要な人などであり、人生の3つの時期について聞きます。これは「深く個人の内面に潜る」ためにデザインされたものではありません。むしろ、影響を受けた3つの時期の点について簡単に話してもらいパターンや影響に関する洞察を得るためのものです。

使う言葉の例:

これからあなたの「リーダーシップの旅」、主要な瞬間や出来事について聞いていきます。あなた自身やあなたのリーダーシップに関して何が大切なのか、私の理解を助けてくれるものです。ここでは、あなたの人生における3つの時期について質問をします。特にあなたを形作ってきた、あなたを特徴づけるような出来事や状況についてです。このようなことを考えることはあまりなかったかもしれません。少し時間をとって大切なことについて思いを巡らしてみましょう。

あなたのリーダーシップの旅について考えるとき、あなたの衣装部屋(ワードローブ)をイメージするのも一つの方法です。衣装部屋を作る時、最初はあなたの両親や保護者があなたのために選んだものからスタートしているでしょう。その後は、それまでとは全く異なる服が追加され、やがてあなたのクローゼットはただあなたが着るもの、あなたが選んだブラウス、シャツなどになっていくでしょう。あなたは、自分のクローゼットの衣装から今日着るものを選びますね。リーダーシップもこれと同じようなものです。あなたは自分のリーダーシップスタイルを、あなたの経験のワードローブから選ぶことができます。

使える言葉の例:

「3つの時期について考えていただきたいと思います。現在までの最近の時期、キャリア形成期(訳註:社会人になったばかりのころ)、人格形成期(訳註:幼少期や学生時代など)です。それぞれの時期において、あなたのリーダーシップを形作る鍵となるようなやくわりとなった瞬間、出来事、人について考えてみてください。物語を全部聞くことはしませんが、いま心に湧いてきたいくつかの話を聞かせてください。どこから始めましょうか?最近のことからでも、昔のことからでもかまいません。どうぞ選んでください。」

コーチは場をホールドし、クライアントが物語、学び、思い込みや信条、転機となることについて話し気付けるようにします。それぞれの時期について、コーチは以下のような質問をしてもよいでしょう。クライアントによっては、質問せずに少しコーチが言葉を足すだけでよい場合もあります。

最近:

  • あなたの考え方、価値観、選択、リーダーシップの形成にどんな人、重要な時間、出来事が影響したでしょうか?
  • 最近、あなたのリーダーシップの考え方、価値観、ものの見方などを形作った、極めて重要な状況や環境、人はいましたか?

仕事を始めた頃/社会人になりたてのころ:

  • あなたが就職したばかりのころについて考えてください。あなたが何者であるか、またあなたがリーダーシップについて感じていることに非常に大きく影響した物語、人、重要な事はどんなものでしょうか?なぜそれが重要なのですか?

人格形成期(幼少期や学生時代):

  • どんなふうに育ってきましたか?あなたが大切だと選んできたものを形成した(訳註:いまあなたが大切にしていることや価値観に影響した)人、状況、出来事はなんでしょうか。どんなことが心に浮かびますか?
  • クライアントが答えやすいように例を伝えてもよいでしょう:「私は軍人の家庭で育ち、規律を守ることを教わりました。また頻繁にいろんな国に引っ越していたので、友達から離れて自分のことは自分でやるようになりました」。または「私は優秀な科学者の家庭で育ちました。私は最も賢く、分析的な人でありたいし、誰かに感情的に好意をもつようなことはしたくないと感じるのは、その影響があるかもしれません」など

クライアントがこれらの問いについて話し探求している時、コーチは以下にも意識を向けます:

  • どんなリアクティブパターンや進化があるでしょうか?
  • それぞれの時代を通して繋がっている糸(テーマ)があるでしょうか?それはなんでしょうか?
  • 話をしているクライアントはどんな視点を持ちながら話しているでしょうか?
  • クライアントが避けようとしたり逃げようとしてることは何かありますか?

5:LCPモデルの簡単なオリエンテーション(説明)

インタラクティブ レポートの「リーダーシップサークルプロファイル概要」のページを使ってLCPのモデルや構造について説明します

(セクション:リーダーシップサークルプロファイル概要)

インタラクティブLCPレポートにリーダーシップサークルのモデルの説明があるのでオリエンテーションに使います。さらに詳しい説明は、後でクライアントの結果を紐解くときに伝えていきましょう。オリエンテーションのパートには2つの動画があります。

クライアントが以下を理解するようにします。

  • LCPは、リーダーシップや成長の道のモデルである。LCPは強みをベースにしたツールであり、リーダーシップの効果性や業績(ビジネスのパフォーマンス)と強い相関関係があることが確認されている。
  • LCPは強みをベースにしたモデルなので、「何かを直さなければならない」と考える必要はない。大切なことなのでこれは覚えておいてほしい。
  • 360°フィードバックのツールは、あなたがリーダーとして何者なのかについての全てを測ったり表すものではない。これは、ある一時(いっとき)のスナップショットであり、現在のあなたが置かれている状況や環境のなかのあなたを写したものである。あなたのリーダーシップについてや、あなたのリーダーシップが他社にどのように影響しているかについてのインサイト(洞察)を得ることができる。

上半分 / 下半分:クリエイティブ−上半分 / リアクティブ−下半分

  • クリエイティブ・コンピテンシー:よくリサーチされ妥当性も確認された、リーダーシップのコンピテンシーであり、リーダーシップの効果性や業績(ビジネスパフォーマンス)と強い相関がある。長期的に持続可能性があり、拡大可能、他者を巻き込み、鼓舞し、、システム(チームや組織など)のエネルギーを解き放つ傾向がある。
  • リアクティブ傾向:大抵の場合、過去に役に立っていて私たちが今いるところまで連れてきてくれたものである。また、リアクティブが活性化されると(リアクティブスイッチが入っている時は)自動的でデフォルトの行動や思考になっている可能性もある。リアクティブ傾向は短期的には何かしらの閣下を得ることができるが、通常は自分や他社にとって何らかのコストを伴う。このため、私たちが望むことや高いレベルの効果性に向かうには制限的になる場合が多い。
  • 18のリーダーシップコンピテンシー(クリエイティブ)が上半分にある
  • 11のリーダーシップの傾向(リアクティブ)が下半分にある

左側 / 右側:人間関係に関するものが左の方、任務(タスク)に関するものは右の方に配置されている

まとめると、4象限からなっている:クリエイティブ・人間関係 / リアクティブ・人間関係 / クリエイティブ・任務 / リアクティブ・任務

素点とパーセンタイル:素点のスケールとパーセンタイルの定義についても簡単に説明する。

さあ、それではここからあなたのレポートの自由回答のコメントを、そしてその後グラフの結果を見ていきましょう。

6:コメント(フィードバックコメント)

このセクションからクライアントは結果をみることになる

(セクション:自由回答形式コメント)

事前にレポートを渡している場合は、クライアントにコメントに目を通してみてどんなことが見えたかを尋ねる。渡していない場合は、レポートのフィードバックコメントのセクションに行き、コメントを一緒に見る。内省のために少し時間をとる。

以下の内省の質問をする(招くように)

  • やっぱりな、と思ったことは?
  • もし、びっくりするようなことがあったとしたらどんなこと?
  • これらのコメントを受け止めてみて、今あなたに何が起きていますか?何に気付きますか

コーチとしてあなたは以下のようなことにも意識を向けます

  • フィードバック提供者がどんな強みやコストを認識しているか(いろいろある)。
  • クライアントはどんな視点にアクセスすることができているか
  • 共有されたリーダーシップの旅とコメントがどのように繋がっているか

7:グラフとサマリー指標

グラフとレポートのサマリー:クライアントが自分の結果を見ながらのセッションの途中であるが、このセクションは、オリエンテーションの一部ともなっている。時間をとり、クライアントが探求できるようにスペースをとるようにすること。ここで時間をたくさんつかって、レポートのこの先の部分にいくことができなくても良い。

(セクション:グラフレポート、サマリー指標)

Reportではまず内側の円、そして円全体が表示されている。

内側の円

内側の円の項目について説明する:内側の円は外側の円の項目をまとめた大項目。クリエイティブに5つ、リアクティブに3つ。

  • 確認のため伝える:自己評価=実線。FB提供者のスコアは緑に塗られているところ
  • リーダーにおおまか(high level)に聞く。「内側の円の結果をみてどんなことに気付きますか?」
  • クライアントが気づいたことや見ていることを文字通り表現してもらってもよい。(「ここの緑は55パーセンタイル、こっちは34パーセンタイル。これって私がつけた自己評価と違ってますね」など)

サークル全体:内側と外側:

全体の円(内側と外側の結果)について説明する。

  • 外側の円はクリエイティブ・リーダーシップ・コンピテンシーとリアクティブ傾向の各項目の名前が載っている。クライアントの結果を見ながら、サークルのクリエイティブ、リアクティブの項目を簡単に説明する(訳註:すべての項目を説明する必要はない。クライアントから質問があった項目を説明する)
  • パーセンタイルとスコア。すでにパーセンタイルについての説明を済ませているかもしれないが、ここでまた例など使って確認してもよい。(訳註:日本のビジネスパーソンであれば、すでに説明を済ませているのであれば、質問されなければ繰り返す必要はない)。パーセンタイルの例:「私の息子は頭が大きかった。私にとっては完璧にみえたのだけれど、彼の頭のサイズは98パーセンタイルだった。つまり、彼より頭が大きい子は2%だけだった。もちろん彼が完璧であることには変わりはないけれど、私がこのことを理解することができたしその後、大きめの帽子を買うようになった」(自分で例を考えておくとよい)

クライアントに投げる問いの例:

(訳註:<  >は日本語で伝わりやすいと思われる表現。文脈や相手によって伝わりやすい言葉を使ってください)

  • 何に気づいていますか/気づきましたか?
  • どんなところに目がいきますか?
  • どこをダブルクリックしたいですか?<もっと紐解きたい/探求したいところはどこですか?>

次の質問の例:

  • 何を望んでいますか? <どうだったらいいですか?>
  • 何がリスクに晒されているのでしょうか<どんな恐れ・不安があるのでしょうか?>
  • Xのコスト(マイナス面)/ギフト(才能)/ペイオフ(見返り/報酬)は何ですか?
  • それはどのようにあなたをためらわせて(制限して/引き留めて/足枷となって)いるのでしょうか
  • 新しい形で開かれていくものがあるとしたらそれは何でしょうか?

探求する領域

  • リアクティブとクリエイティブの繋がり
  • スコアとギャップ
  • リアクティブ傾向のコストとギフト
  • サマリー指標と結果
  • 関係性カテゴリ別(ブレイクアウト)のグラフと効果的なリーダーシップの発現度

8:共に探求する

このステージでは、デブリーフの形や進め方はそれぞれ異なります。決まった型はありません。ただ通常は、クライアントが探求したいこと、理解したいことと共にいるようにします。

何がクライアントにとって最も役にたつのかを考えます。最初のデブリーフのときにレポートの全てのページをみる必要はありません。全てをカバーしようとして急がなければと思うのはやめましょう。その代わり、初回のデブリーフセッションでは、クライアントにとって大切なことを深く紐解けるようにスペースをとります。レポートはレポートでしかありません。レポートの全ての部分は、初回のデブリーフでは、大切かもしれませんし大切ではないかもしれません。

リーダーにとって大変役にたつと思われる場合は、グラフ以外の結果にも触れる。例えば:

  • アセスメントの質問。クライアントが好奇心を向けているエリアに紐づく質問を見てみる
  • リーダーシップブランド(自己/他者)
  • 解説マニュアル
  • 関係性カテゴリ別のグラフと効果的なリーダーシップの発現度
  • ソートの表(スコアの高い順)

以下も使う:

  • コーチの視点。直感を信じる
  • パワフルクエスチョン(パワフルな拡大質問)
  • コーチングスキル

心に留めておいてください。あなたはクライアントと「共に探求する人」であり、彼らについての専門家ではありません。

(セクション:フィードバック提供者カテゴリー別データとグラフ, Sorts並べ替え)

デブリーフ全体を通して、好奇心と問い、傾聴、探求、共有のスキルを使い続けてください。

セッションが終わる前に、デブリーフセッションについてどう感じたか、自分についてどのように理解したかを尋ねます。2日間に分けたデブリーフの場合は、次回の日程を確認します。

9:気づき(認識)を深める

気づきに関する宿題で終わる

オプション1:

気づきの演習のために、セッションでの発見から一つ領域を選びます。まずは、クリエイティブコンピテンシーから一つ、リアクティブ傾向から一つ、クライアントが探求したい(好奇心が向く)ものを選ぶとよいでしょう。

  1. リアクティブ傾向の一つの項目により意識を向けるようにクライアントを招く。
  • この傾向のことをもっと知り、職場や家庭で実際それがどのように起きているかに気づきましょう。ここでは何かを変える必要はありません。ただ、より「気づく」ようになってください。
  • どんな「内側の仮説/前提」が生じていますか?
  • どんな感情が起きていますか?体の反応/生理反応は?思考は?ナラティブ(セルフトーク)は?
  • それについて、よく理解するようにしてください。
  • まるで小さな子供が蟻について学ぶかのように、それについて観察し学んでください。
  • それを歓迎しましょう。拒むものではありません。それはこれまできっとあなたのためになってきたものです。
  1. クリエイティブの領域でより発揮できるよう開発したいエリアを探求するようにクライアントを招く(このセッションでも次回のセッションでもよい)
  • 選んだクリエイティブコンピテンシーの思い込み、前提や仮説、振る舞い/行動について、解説マニュアル(インタラクティブマニュアル)を見返してみましょう。
  • 職場においてこのコンピテンシーを体現しているリーダーに意識を向けます。その人はどんなことをしていますか?あなた(クライアント)は何に気づきますか?
  • このコンピテンシーを探求すると、あなたに何が起こりますか?考え、感情、恐れ、願いなど。

コーチがeメールなどでフォローすると役にたつこともあります。オプション1かオプション2のどちらかをガイドとして使ってもよいでしょう。

オプション2:

「今日このセッションの後、次のセッションまでに(または〇〇までに)あなたに探求してきてもらいたいことを提案させてください。

あなた自身とあなたのプロファイルを、日常の中で観察してきてください(探求する領域の名前を挙げる)。どんな状況/出来事があなたのリアクティブ傾向のトリガーとなるか(誘発するか)、また逆にクリエイティブコンピテンシーを活性化させるか、それを見つけてみましょう。

インナーワーク:クリエイティブ、リアクティブ、どちらのときも、自分の身体、感情、セルフトークをトラッキング(追跡するようにして認識する)してきてください(デブリーフのときに「内在するニーズと恐れ」について話している場合)。

アウターワーク:クリエイティブ、リアクティブ、どちらの振る舞いをしているときについても、以下について意識をむけてください。どんな行動ですか?それによりどんなインパクト(影響)がおきていますか(自分自身に/他者に/パーパスやビジョンに/仕事上の成果に)?

これらについてメモする。